「私的録音録画補償金制度の概要」ってことなら、こいつが最適‥‥かね?

http://tontonsblog.seesaa.net/article/6443506.html

http://www.sarah.or.jp/shiteki/main.html

http://www.sarvh.or.jp/images/312050101-01.pdf

 『Where is a limit?』 にて 「sarah (社)私的録音補償金管理協会が広報活動展開開始」との記事。法制小委で何かと指摘されていた「補償金制度の周知」にようやく sarah と SARVH が乗り出した形。えらく金をバラまくみたいだわさ。どちらの説明も、現行制度の概要を示しているだけで全然新味が無い。なぜそういう制度が必要だったのか、この制度が無いと(具体的に)どうなるのか──という視点からの説明は一切ない。ただ“こういうふうに法律が決まってるから”みたいな書き方。
 例えば、 sarah の方では私的複製についてこう書いてる。「家庭内での『私的な』コピーは一定の条件下で許されていますが、それが全体で膨大な数になればアーティストたちの不利益となり、創作活動を困難にしてしまいます」。でもその因果関係については説明されてない。どういうことだ? この連中が「複製権が侵害されてるから、我々には金を貰う権利がある」とか言うならまだ解る(共感はしないが)。しかしここまで「不利益」「不利益」って繰り返すのは何故なのだ?
 この私的録音録画補償金制度の最大の問題点というのは、補償金の根拠が曖昧なままで決められてるってことじゃないのか。あるいは、その「根拠」が表に出てこない。だから権利者団体はピンボケした理由を繰り返さなきゃならない。そんな理由で消費者は納得できないだろうし、まぁその「根拠」をきちんと明示しても理解してはもらえんだろうし、このままで広告活動を展開したところで、かえって「ワケの解らない金をむしり取られてる」という印象を与えるだけに終わったりしてさ。永遠に解り合えない?
 あ、とりあえず褒めてもおこう。 SARVH の「私的録画補償金制度について」は結構いいかも(これ、前からあったやつなのかなぁ)。制度のポイントと趣旨が最初の4ページでまとめられている。これは参照させる資料として使えそうな感じ。あと、具体的なところは私的録音補償金と私的録画補償金で違うから、それぞれの説明を読んでもらうとして。私的には、パブコメの前には目を通しておきたいもの。