高橋健太郎氏、レーベル側として音楽配信周辺ビジネスをチクリ

http://blog.livedoor.jp/memorylab/archives/30491609.html

 高橋健太郎氏の 『owner's log』 にて「配信、配信、配信の日」との記事。丸山茂雄氏の mF247 の件、 iTMS 配信の件、それとレコミュニオリコンの話も交えて音楽配信の現状をチクリとやっている。いや、嫌味で発言しているのではなく、冷静な見通しを示しているということなのだけど。
 mF247 の仕様に関しては、「コンテンツホルダーに負担を求めるということは、最終的にそれがヒットを生んで、利益に還元される、という構図がないと成り立たないんじゃないか? 登録料1万円を払って、あえて、 247music で無料ダウンロードを行うコンテンツホルダーって?」と疑問を提示。もっとも「どのビジネスモデルが正しいのか?というのは、すぐに結論が出ることでもないだろう」と但し書きはしている。1万円の登録料は、 mF247 がそれに見合った発表の場に育たないとキツイかも。
 iTMS に関しては、セミナーに参加するとのこと。「直接契約できるかどうかは、そこで分かるかな」とも。ただ、ディストリビューションの話もしていて「二社と非独占の契約をすることにした」とある(片方は「今話題のアグリゲイター」)。情報収集も兼ねてやってるようで、なかなか面白い話が披露されている。やっぱり音楽配信周辺の仲介業者はマージンを高く要求する傾向にあるようだ。データしか扱わないのに‥‥。
 複数の業者と契約することで、ちょっとした“実験”もやるようだ。仲介業者に対する“プレッシャー”を試みるというか。レーベルの取り分を一定にして、配信での販売価格をディストリビューターに決定させるという。「流通で中間マージンをたくさん取られている場合には、その販売先での価格は高くなる。が、そういう販売先は売れないだろから、価格を下げる努力をしなければならない。これがフェアトレードだろう」。これ読むと、いよいよ音楽業界に市場原理が持ち込まれようとしてるんだなと実感するよ。