mF247 と音楽配信とのスタンスの違い

http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10751.html

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20086478,00.htm

http://d.hatena.ne.jp/marusan55/20050818

http://d.hatena.ne.jp/kawasaki/20050818/p1

 8月18日、 mF247 の発表会があった。 mF247 サイトや丸山茂雄氏のブログで予告されていたものだが、この企画の詳しい内容が発表会で明らかにされた(ようだ)。記事としては 『BroadBand Watch』 の「元 SME 社長の丸山氏、 DRM なしの楽曲でインディーズをプロモーション」が解りやすい。報道内容を見ると、 mF247 が いわゆる音楽配信とは全く違うスタンスなのが(かつて明らかにされてきたことよりも)鮮明になっている。この試みは音楽活動全般をカヴァーするものではない。スタート地点だ。
 過去のアナウンスに私が感じていたのは、 mF247 は出逢いの場であるということ。それは、各アーティストの楽曲登録が3曲までということで明確化されている。その3曲で出逢いを確保して、あとは聴き手とアーティストとの共同作業として先の活動(CDとかライヴとか)を切り開くという感じ。 mF247 は、音楽活動が軌道に乗ってからのことは特に想定していないようだ。「3曲以上登録したいアーティストもいるかもしれないが、それ以上はCDなどで頑張って売り上げてほしい」との発言もある。
 問題は、 mF247 が目論見どおりに出逢いの場として充分大きなものになるかだ。それだけ音楽ファンが集まるか。そして多彩なアーティスト(プロ・アマとも)が参加してくるか。現状、かなりの注目は集めているけれども。登録料の1万円が高いかどうかは、 mF247 を魅力的な“市場”に育てられるかに掛かっている。しかも「育て」るのは丸山氏側だけではない、我々 音楽ファンだって「育て」る側だと思う。まぁ当事者からすれば図々しい感覚かもしれないけど、そうした思い入れだけは持っていたい。
 発表当日にテレビ東京ワールドニュースサテライト』で採り上げられたらしいのだが、ここでの紹介文句が「新人歌手から楽曲募集」。それを見て「間違いじゃないんだけど、''新人歌手''という表現が、全体の雰囲気をセコイ感じにしてしまい『志し』の高さを否定されている気がして、落ち込みました」と、丸山氏がブログに書いている(『丸山茂雄の音楽予報』「盛り上がって、 盛り下がった一日」)。ミュージシャンのキャリアにもジャンルにも とらわれない企画を考えている身からすれば辛いわなぁ。
 なお、発表会当日にレポートを載せたブログもあって、一応これも紹介しておく。 『kawasaki のはてなダイアリー』の記事 「mF247 発表会に行ってきました」がそれ。ネットメディアでの記事が出るまでの間、かなりのブロガーから参照されていたようね。内容としては、後発記事に全く見劣りしない(単に表現の違いがあるだけである)。かえって mF247 の本質が凝縮されているようにも見える。音楽配信の意義は“いかに多く売るか”にある。多様性・売上のいずれも。 mF247 はやはり“出逢い”だ。