私的録音録画補償金廃止の声が国会議員から出てくるのは面白いぞ

http://gomame.cocolog-nifty.com/library_copyright/2005/07/post_902f.html

▲『Library & Copyright』 にて「私的録音録画補償金制度と国会議員」との記事。衆議院文部科学委員会での大谷議員の質疑に続いて、今度は世耕議員と川内議員の意見を(それぞれのブログから)紹介。「政令指定機器拡大賛成派」の大谷議員とは対照的に、世耕議員も川内議員も指定機器拡大には反対し、私的録音録画補償金制度自体の廃止をも視野に入れて論じている。私としては、国会議員が私的録音録画補償金を語る胡散臭さを感じずにいられないが、そこまで発言する以上、根本的な議論を期待したい。▲たとえば世耕議員は「著作権者本人に正当な計算に基づいて、透明に分配されていない」と批判している。が、実は この問題、私的録音録画補償金制度に限った話ではない。基本的に、権利者団体に渡った補償金は、他の権利料配分と同じように権利者へ渡っているのだから。もし配分の透明性を問うのなら、著作権等管理事業者の実態へも目を向けてもらいたい。この場かぎりの批判にはしないでくれよ。 →議員殿。▲ところで 『Library & Copyright』 の記事で大谷議員を「政令指定機器拡大賛成派」と称しているのには(最初のうち)抵抗があった。でも読み進めると判るのだが、管理人氏は私的録音録画補償金を即廃止しろという主張の持ち主らしい。なるほど、その立場からなら確かに大谷議員は「賛成派」ということになるな。「以上の議論では、『音楽の著作物の利用者=リスナー』という前提ですが、この前提自体おかしい。『音楽の著作物の利用者=音楽産業』です」とも述べている。これは大胆。▲管理人氏に反論する訳じゃないのだけど、私個人としては金を払っても良いと思ってるのよね。場合によっては──目の前にアーティストのポケットがあって、そこに金を投げ入れるのならね。本質的に、音楽を聴いて金を払うってのは“投げ銭”だと思うわけ。金を払う価値のあるものに、それに相応しい金を払いたい。そこからかけ離れているからこそ、あまりCDを買わなくなっているし、私的録音録画補償金についても私は反対している。まぁ氏の立場からも、私の立場からも、この制度は音楽流通の歪みだ。