僕らはカセットテープで新しい世界に出逢った

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▲『雑貨屋の広報掲示室』経由で、米国ではカセットテープの売上が激減しているという話。米最大手の工場も製造を止めたりしてるんだとか。私自身について言えば、MDは全く使っていないものの、 CD-R や iTunes を主に使うようになったのでカセットテープは確かに全く買わなくなった(なお外出する時はCDウォークマンである)。ガキの頃はテープ交換で新しい音楽と出逢ってきたんだけどね。なんだか寂しくなってきた。こいつが無かったら、私は音楽と出逢えなかった。ホント感謝してるンだ。▲何年か前に、テープに入ってる音楽をCDへ焼こうと思って再生機を買ったことがある。テープデッキはCDプレーヤーよりも寿命が短くて、うちにあるラジカセやらウォークマンやらは全滅してたからだ。で、いざ買いに行って驚いたのは、手頃な価格で売られているラジカセの殆どはメタルテープに対応していないということ。安物機器ならいざしらず、ウン万円もするようなものでさえメタルが聴けない。▲カセットテープにはノーマル・ハイポジション・メタルの3種類があった。昔から安物デッキはメタル非対応だったのだが、ガキにしてみれば(音質が良いと言われてた)メタルテープは一種の憧れ。対応機器(今もCDプレーヤー部は現役)を手に入れてからは、少なくない数のメタルテープも買い込んでいたものだ。だから今 私が再生機器を買おうとしたら、メタル対応は必須なのだ。しかし対応してるのは、 ONKYO のデッキくらいだと言われた。うちにはステレオは無いんスけど。一式 買えってか?▲それなら‥‥ということで、意外な解決策──ソニーウォークマンである。元祖である。こいつが今でもメタル対応だったのだ。へぇ。値段も圧倒的に安い。仕方ないから(笑)こいつにしたよ。全然 持ち歩かないウォークマン。部屋の中で据え置きのウォークマン。それなのに充電池で動く(笑)。AC電源から再生できない! それはともかく、うちの iMac (初代)と繋いで CD-R への私的複製に役立ってくれている。▲カセットテープはAB面に分かれていたので、LPレコードを録音する時に相性が良かった。作品構成に忠実に楽しめたのだ。レコードを聴かなくても、テープを聴くことで自然とAB面の流れを覚えることが出来た。たぶんこの感覚は、ずっと流れるCDの登場前後で音楽ファンを分かつ大きな違いだと思う。アルバムを一つの作品として聴くとしても、レコード時代からのファンは更に半分を意識して聴く。今のCDアルバムの多くが通して聴けないような構成なのは、この呼吸を忘れているからなのではないか。