Mon, May 10

  • 02:31  iPod touchユーザーのradiko公式アプリへの怨嗟の声がチラホラ
  • 13:52  Pocket WiFiが暴走してて焦った。
  • 13:52  著作権分科会の基本問題小委員会#2の傍聴。2時より開始予定。
  • 13:55  今日はヒアリングを実施。プレゼン予定は3名。筑摩書房編集局編集情報室部長・平井彰司氏、NHKライツ・アーカイブスセンター業務主幹・石井亮平氏フジテレビジョン編成制作局知財情報センター著作権部長・千葉晋也氏。
  • 13:57  プレゼンタイトル:筑摩書房・平井氏が『出版の現在』、NHK・石井氏が『デジタル・ネットワーク時代の新しいサービスと課題』、フジテレビ・千葉氏が『フジテレビのネット配信について』
  • 14:00  基本小委#2開始。
  • 14:01  事務局から配付資料の説明中。フジテレビのプレゼン資料がもう1部、『不正流通について』というのがあった。
  • 14:09  筑摩書房・平井彰司氏が資料に沿って説明中。
  • 14:10  平井氏「企業の立場から発言。出版事業の現状。出版社が約4000社。年間推定販売部数が約34億冊。なお、公共図書館個人向け貸出部数が6億9164万冊。取り次ぎルート経由の販売実績、ピーク時の1996年から減少の一途(2009年では96年から27%減少)」
  • 14:11  平井氏「出版社の企業規模。年間100冊以上出すところ10%に満たない。従業員10名以下の出版社が半数を超える。多くの出版社の存在により出版物の多様性が確保される反面、そのほとんどは零細で経営基盤は脆弱。先進国で見ても希有」
  • 14:11  平井氏「広告に大幅な落ち込み、特に雑誌広告費。ライツビジネスは、コミックや一部のエンターテインメント作品に限られる。教育産業は、少子化で市場縮小、競争激化」
  • 14:14  平井氏「書籍出版の一例として??企画立案から入稿、組上りから校了、印刷から配付、刊行と以後の対応。作家の人生に立ち会っているのが出版社の誇り。日本語を守る観点からも、一定の役割を果たしている。最近は二次使用、たとえば映像化や試験問題への採用がある」
  • 14:16  平井氏「出版社の機能の一例。才能の発見、著作者との対話、法令確認、権利処理。そして紛争解決??思想信条に即したものなので、いろいろな揉め事がある。出版社がファイアウォールとして作家を守る」
  • 14:18  平井氏「研究成果の集成、最終テキストの確定。読者に対してはフィルタリング。情報の波に溺れるのを防ぐ」
  • 14:22  平井氏「日本の出版界はデジタル化の取組が世界でも長い。97年に光文社電子書店オープン、まだネットはブロードバンド化されていなかった。2000年に電子文庫パブリがサービスイン。03年にケータイ向け配信スタート」
  • 14:22  平井氏「04年ソニーと松下が電子書籍専用端末発売。日本では結果として失敗したビジネスだが、米国ではソニーリーダーとしてKindleのライバル。06年に携帯コミック市場100億円到達、電子書籍取次事業開始。08年iPhone3G国内発売、10年に日本電子書籍出版社協会発足」
  • 14:24  (資料内の電子書籍の「様々な課題」の項目が興味深い。豊かな日本語表現の追求、デジタル特有の機能の実現、多用なデバイスへの対応、収益モデルへの構築。項目詳細は資料参照のこと。)
  • 14:27  平井氏「出版権というものがあるが、著作権者の複製権の一部が移転される。出版行為によって新たな権利が生み出されるわけではない。出版社が行っている仕事と出版社が置かれている状況には対応できない」
  • 14:28  (版面権の要望キター!)
  • 14:29  平井氏「海外事例。英国、「発行された版の印刷配列」を著作物として(最初の発行から25年間)保護。ドイツ、学術的な整理の成果として「学術的刊行物」を(発行後25年)保護」
  • 14:30  平井氏「出版社も他の隣接権者と同じように、伝達者としての役割を果たしている。刊行物にフリーライドされることがあってはならないと思う(例として、著作権切れの宮沢賢治作品の書籍を挙げた)」
  • 14:37  平井氏「今後20年の課題。デジタルネットワーク社会の爛熟??クラウド化・ソーシャル化、著作権侵害のカジュアル化・スピード化・大規模化・常態化。合法ビジネスへシフトしても回復されない被害。フリーやオプトアウト(グーグル的文化)」
  • 14:38  平井氏「(課題つづき)出版物の二次利用の拡大??対外翻訳、原作使用、朗読・障碍者支援、ウェブ利用(ユーザーへの許諾、侵害対策)、電子書籍(フリーライド防止、リソース投下)」
  • 14:38  平井氏「プロデューサー機能を維持するには権利が必要 「このままだと出版産業自体が保たない」「日本から出版文化が消えてしまう」。国民がそれでよしとするのなら仕方ないけれども、我々のことも考えていただきたい。権利があればグーグルサーチ問題のような事例にも積極的に対応できる」
  • 14:41  平井氏「隣接権の試案。権利の対象を出版物の組版面、出版物自体とする。権利内容は、版面において複製権のうち複写行為、従来の出版物においては譲渡権と貸与権組版面データと電子出版物においては、複製権のうち電子的・磁気的または光学的手段によるもの、および送信可能化権・譲渡権・貸与権
  • 14:42  平井氏「保護期間はレコード製作者に準ずる。一定期間の遡及適用が望ましい。権利行使は許諾権を基本、一部報酬請求権も。権利制限はレコード製作者に準ずる」
  • 14:43  次に、NHK・石井亮平氏のプレゼン。
  • 14:49  NHK・石井亮平氏「基本的な考え方。NHKオンデマンドの充実、「3-Screens」の実現(テレビ・パソコン・携帯端末等)、放送・通信融合時代を先導する技術の研究・開発を推進」
  • 14:49  石井氏「NHKオンデマンド。(資料に見逃し番組・特選ライブラリーのビューランキングあり)見逃し番組は紅白、ドラマが強い。ネットならではということではNHKスペシャルの「リーマン予想」がランキング入り。特選ライブラリーは無料のお試しが上位に並ぶ」
  • 14:50  NHKオンデマンドの権利処理の大変さを話してるところ。資料参照のこと。)
  • 14:57  石井氏「課題の解決に向けて、担当者の「つぶやき」。大量の権利処理が必要、また不明権利者の発生が不可避。著作権管理団体との契約ルールはできあがりつつあるが、それ以外??たとえば出版社などとのルールがまだ」
  • 14:57  石井氏「公共目的・非商用利用の円滑化を図る必要も。放送と通信で異なる規定やルールにも課題。集中管理の一層の推進が必要、我々もデータベースの整備などを図る。マルチユース契約の推進も」
  • 14:59  石井氏「ネットも放送も国境を越えていく。流通促進と不正利用対応として、国際的な協議を推進する必要。WIPO放送機関条約に向けた世界の放送連合の取組み」
  • 14:59  石井氏「コンテンツ流通促進のための欧州放送連合(EBU)提案「強い権利と容易なアクセス」。議論は始まったばかりだが、(配信が進んでいると言われる欧州でも)日本と同じ問題を抱えており、参考になるのではないか」
  • 15:00  フジテレビ・千葉晋也氏のプレゼンに移った。
  • 15:03  フジテレビ・千葉晋也氏「フジテレビの取組みについて。「見逃し配信」と「アーカイブ配信」が我々の「いつでもTVどこでもTV」の骨格。その中で、商売に弾みを付けなければならないということでキャンペーンを実施」
  • 15:03  千葉氏「たとえば「ドラマレジェンド ワンコイン祭」、選りすぐりのドラマ20作品を1話100円(通常315円)、全話パック500円(通常1,575円)で配信。後に、「古畑任三郎 ワンコイン祭」も」
  • 15:05  千葉氏「不正流通について。我々が有料配信してる番組で、ネットで違法に流れているものも。YouTubeニコニコ動画等。ダウンロードする仕組みも存在しているので、単に視聴させるだけでなく、違法動画ファイルの供給元としても機能している」
  • 15:07  千葉氏「違法動画を見やすくする「リーチサイト」「まとめサイト」。リンクを張るだけなので大きなサーバを用意する必要もなく、多くのリーチサイトが存在。ここを使ってダウンロードするということも日常的に行なわれている」
  • 15:09  千葉氏「(資料に沿って説明)P2Pによる不正流通、放送の違法リアルタイム再送信サービス(Jネットサービス〜東京地裁で司法判断が出ている)」
  • 15:11  千葉氏「ファイル共有サービス(ストレージ)。フジテレビのコンテンツも大量に出回っており、これも問題だろうと意識している。SNS・ブログ。簡便なツールを使って不正流通が行なわれている」
  • 15:12  千葉氏「ネットオークション。放送事業者もこれが違法流通の最初期に出てきた事例なので対処、一時下火になったが盛り返し悪質化。パトロールの薄い休日や夜間を狙って出品」
  • 15:12  千葉氏「我々の対応。(不正流通に関係しているサイトには)窓口がない。広告出稿の窓口はあるが。そこへ連絡してもなしのつぶて。削除要請の膨大な手間を要するようにしている」
  • 15:15  千葉氏「事業者の対応。警告・削除要請を受付けた後でも、一切反応しない。更に追加資料を要求して結果的に削除しないケースも。「違法でない」と削除しない、一部のみ削除する、長期間経過後に削除する、いったん削除して復活させるなど」
  • 15:15  千葉氏「不正流通に早急に対応しないと、放送事業者が製品として出すものも売れないと確信している」
  • 15:18  瀬尾委員「出版文化が日本に根付き、小さい会社に支えられている。権利を創設するのは強力。今後デジタル化の中で、権利創設はともかく、システム的に対応するのが望ましいと思うがそれは無いのか? 対応策を考えているか」
  • 15:18  平井氏「小さな出版社でもできるところを考えている。著作者の意図をきちんと伝えるデジタル化の仕組み、中堅出版社までは対応できるところに努力してきた。それを小出版社まで。権利処理(権利者捜し)、法令の把握などが難しい」
  • 15:21  瀬尾委員「サービスをして収支を取っていく難しさについて」
  • 15:21  NHK・梶原均氏「権利処理の事務的な経費。これは何とか引き下げる努力を。電子ファイル化するコスト。これもかかる。会員は増えたが、実際に見る人がまだ少ないというのが根本にある」
  • 15:22  瀬尾委員「不正利用について。昔からハッカーが尊敬をされている、「悪代官からお金を盗み出して撒く」というイメージ。モラル・ルールについて教育で「自分で文化を壊している」と訴えていくのが重要な解決手段ではないか」
  • 15:22  (いちおう、発言趣旨をそのまま書き留めたつもり。何だかなぁ。)
  • 15:25  フジテレビ・千葉晋也氏「DRMを破って手に入れるのがカッコイイという風潮があると聴いている。秋葉原でもそういったツールがある。しかしそれをやめろとはなかなか言えない部分がある。表現の自由にも関わること」
  • 15:25  千葉氏「教育面での手当て。民放として、今まで何らかの形で違法アップロードを防ぐよう積極的に工夫したことはなかった。「ホットライン テレビ番組著作権」でQ&Aを発信する試みはしている。不十分だが」
  • 15:28  大林委員「権利をまとめてる人が毅然とした態度をとらないと(権利は守れない)。出版社が著作隣接権を欲しいという議論は、前に結構やったなぁと。映画でワンチャンス主義の特殊扱いでなく、ちゃんと権利を認めてくれと(実演家が)してきた」
  • 15:29  大林委員「著作隣接権は著作物を「公衆に伝達する」役割と考えられているもの。そこを含めて、映画製作者の権利も著作隣接権にということは考えられないか」
  • 15:30  筑摩書房・平井氏「出版社は著作物の伝達者だと自負している。多くの方がそれを納得してくれると思う。映画製作者の方が羨ましい。著作権者だから。しかし我々はそこまで求めない」
  • 15:37  松田委員「隣接権を付与することで、出版社の取り分が著者の割合と変わるか。デジタル流通から取り分が得られるだろうが、(権利処理費用の)総量は変わるか?」
  • 15:38  平井氏「フィー全体は変わらないと思う」
  • 15:38  松田委員「ビジネスの世界で出版物を作って、ものとして販売したり、データとして送信する。商取引で固まっている価格や取り分は本来権利の強さや数で決まるのではなくて、経済原則によって落ち着くのでは」
  • 15:39  松田委員「隣接権が付与されても、長い目で見れば価格も取り分も変わらないと思う。ただ、隣接権が無いと出版社の競争ができないかというとそうではない。出版社が印税10%を決めて、契約書も右習え。そこを見直せば、競争できるのでは?」
  • 15:42  松田委員「大半の出版社が弱小。それを維持していかなきゃならないという言葉がよく使われる。そこで言う出版文化とは?」
  • 15:43  平井氏「そこ(弱小出版社を皆生き延びさせろ)までは言ってない。出版物の再生産、過去の作品をどう流通させるか」
  • 15:43  松田委員「出版文化とあえて言うのなら、弱小をあえて守れというのなら、出版の高いノウハウがあって、日本の出版物の質も量も守るというのなら賛成。しかし皆生き延びなければならないというだけなら、格別著作権法でやることでもないのでは」
  • 15:44  いで委員「活字離れとよく言われるが、本当にそうなのか。あるいはネットや「コピー」が影響しているのか。如何か」
  • 15:46  平井氏「印象として述べるしかないが、90年を契機に上がったり下がったり、96年から下がっている。この年はネット元年。また、企業ニーズの(減少の)影響もあるのではないか」
  • 15:47  平井氏「ケータイ小説は無料提供。本にしたいレベルのものは正直ない(出版されたものもあるか)。文字データの表示総量自体は飛躍的に伸びていると思う。しかし有料の出版物の需要は減っているのだろうと結果的には思っている」
  • 15:49  松田委員「テレビの方で。出演者の包括契約NHKさんが開発。事故例が聞くところによるとゼロだという。この制度に対する評価はどうお考えか。NHKと民放、それぞれに」
  • 15:55  NHK・梶原氏「(包括契約は)法的には、権利者からクレームがあったら侵害ということになるのだろうが、これまでクレームを承ってはいない。他の権利者部分でも拡大していけば、(配信の促進に)繋がってていくのではないか」
  • 15:55  フジテレビ・千葉氏「製作時に取り決める方向性は省力化に良いと評価している。ただ出演時の契約はそれとしてあって、システム・申込み方法の電子化などを視野に入れてやっているので軌道に乗れば、(事後許諾でも)効率的な権利処理が実現されると思っている」
  • 15:55  三田委員「質問ではなく意見。出版社へ権利を付与することには、必要性があると認識している。作品を書く際、校正者がかなりチェックする。初版1万部となると出版社が営業をしてくれる。そして読者が付いてきて売れる」
  • 15:56  三田委員「(現状では)悪い作家だけが原稿データを持っていればアマゾンKindle用に配信できる。そういう作家がいっぱい出たら、売れてる本がどんどんKindleに行って出版文化が壊滅する」
  • 15:57  三田委員「契約すれば良いという話もあるが、悪い出版社が営業努力をしないということになると、「権利を持っているから分け前をよこせ」となることも考えられる。作家と出版社の信頼関係でやってきたものが、電子出版によって崩壊してしまう可能性がある」
  • 15:57  三田委員「いろいろな人に意見を聞いて、どういった権利を付与するか考える必要があるだろう」
  • 15:57  松田委員「議論すべき。第8小委員会の報告書、あれはまだ実は結論が出ていないそうだ。報告書としては結論が出ているが、立法化するかどうかペンディングの状態。これは良くない」
  • 16:00  瀬尾委員「出版社が試され、出版社と著作権者との関係の「良さ」が試される時期。デジタルの時代に効率的な制度を考える必要がある。まず権利者と出版社がビジョンを考えて、話し合う場を作るべきだろう。先に権利ありきというのは如何か」
  • 16:02  基本小委が終了。5月14日までに各委員が意見を提出、それをまとめて報告書になるという流れ。なお次回は5月31日の予定。
  • 17:08  三田委員の「悪い作家」発言に注目が集まってるようですが、まぁ本人はそう深刻に考えて言ってるわけじゃないんじゃないかな。“出版社を出し抜くイケナイ子”ぐらいのニュアンス。(もっとも「僕は違いますが」とは言ってた。笑。)
  • 17:10  その後の「悪い出版社」の話は、正直前後関係が俺には判らなかった。権利の付与がいけないことだと言ってるのか、契約で取り分を得ることがいけないことなのか。あくまでも今の「信頼関係」を重視する発言だから、出版契約ではっきりさせるのにも抵抗あるとのニュアンスだと思うんだけど。
  • 17:18  @ume_nanminchamp 漢字で「悪い作家」と表記すべきかは私も迷ったんですけどね‥‥まぁその言葉を使ったのは事実なんで割り切りましたが(笑)。三田委員は作家だけあって、ポンと出てくる言葉はかなりキャッチーです(良い意味でも悪い意味でも)。  [in reply to ume_nanminchamp]
  • 18:50  今日の基本小委の前後でフォロワーが20ウン人増えているのに驚いているところ。そんなに話題になるようなことってあったっけ?(「悪い作家」?)
  • 20:46  @sakichan パブコメは提出しました。本文に手が加えられていなかったので、原案のままです。  [in reply to sakichan]

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