違法行為なのは明らかだが、損賠額は適切なのか?

http://www.riaj.or.jp/release/2005/pr050706.html

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/07/06/8307.html

▲レコ協からプレスリリース、「インターネット上で音楽ファイルを不正にアップロードしていた個人ユーザーと日本初の損害賠償支払い等に関する合意」。まぁ無許諾アップロードが違法行為であることは議論の余地が無いが、私が気になるのは損害賠償の額。5人と和解したということだが、損害賠償額が「平均」 48万円 だという。これが適切なのか否か。1枚 2500円の CDだと 192枚分。 損害賠償だから実際の被害額より多いだろうが、実際のアップロード状況はどうなのだろう? 算出根拠が知りたい。▲まだ気になる所はある。レコ協がプロバイダ責任制限法によって発信者情報を求めているのが 44名分 だというが、実際に得られたのが9人 (INTERNET Watch 記事)。実際に「不正にアップロード」している人数を考えるまでもなく、圧倒的に少ない成果である。この“取締り”が必要なものであることは解るが、実際問題としてどの程度 抑制効果があるのか。そして この種のアップロードを止めることで、どれだけ業界の収入を回復させるのか。本件自体は当たり前の対処だが、その先に注目したい。▲今の音楽業界の凋落ぶりは、それを止めるために なりふり構っていられないところまで来ている。 P2P だろうがポッドキャスティングだろうが何だろうが、レコ協は(合法に)利用していくことを考えられるか否か。そんな所も注目したいものである。8月からの iTMS 日本上陸も確実視されている。それまで“迎え撃つ”準備をすべきだったにもかかわらず、結局、日本の音楽業界の自浄は見られなかった。あとは競争の中で改善していくしかあるまい。もしくは潰れるか。