『華氏 451』

▲一時 DVD が廃盤になってたと聞いてたものだから、店頭で見つけて つい買ってしまった。 1575円也。 最近再発されたのね(期間限定の廉価らしいけど)。この映画、最初に見たのは学生時代だったのだが、あの頃に比べて今の方が思い入れを持って見ることができる。本に対する思いが変わったというか、あの頃は文盲だったからなぁ(笑)。本が燃えるシーンを見ると、胸が締め付けられる。知識が消滅していくさま‥‥。▲文字を奪うこと、考えさせないこと、思想をひとつの方向にまとめてしまうこと。その結果 生み出される何とも言えない“白痴化”の世界をあの映画は描き切っている。あの世界で一般的とされる会話の何と空虚なこと。しかし、その空虚はそのまま今の世の中にも かぶって見えてしまう。自分が陥りやすい罠に見えてしまう。だからこの映画を見るたびに、先人の知識に触れよう、立ち止まって考えよう──と決意を新たにする。